起・承・転・結 Self Novel
「男と女」をテーマにしたNovel Blogです。日常のどこにでもありそうな「等身大」をテーマにした老若男女が織りなすドラマをオリジナル小説で。

等身大の影 vol1

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「ばっかじゃない・・・!」。
それは月末近くの金曜の夜、人通りの多い繁華街。
その一角にある公園に私はいた。
ブランコに乗りながら、缶ビールを片手に吐き捨てたのか、つぶやいたのか、自分自身に言ったのか、哲平に対して言ったのか・・・とにかく私は酔っていた。
小雨が降り出してきたので、ヨロヨロと立ち上がり帰ろうとして道との境にある鎖に気づかすに足を取られ転んでしまった。
    グシャッ!プシュッ!という音で気がついたら顔中ビールだらけだ。
         「・・なに?・・もーやだぁーーー!」
転んだ拍子に持っていたビールが転がり、そこへタクシーが通りがかったのだ。
         「はは・・わたし・・・ばかみたい・・・」
  


  ー1年前ー
私と哲平が出会ったのは、派遣先の大手宅配会社だった。
待機3ヶ月でやっと見つかった派遣先。その前の派遣先は製造業で交代制。深夜がつらく契約更新も待たずに2ヶ月で辞めた。
希望はオフィスワーク。で、念願かなってってわけだった。仕事は総務の事務。主に人事関係でパソコン作業が中心だ。1年後には正社員登用もあるという叶ってもない条件だった。

 入社して2ヶ目にバイトのセールスドライバーが入ってきた。それが「哲平」だった。
「なかなかイケメンじゃん!」と隣の席のミナが言った。
歳は私より3つ下の26才。「ふ〜ん、年下かぁ」
哲平は長身で体育会系、短髪なのに顔はチョイ「ジャニ系」?あんまり好みでもなかった、だって私の好みは佐藤浩一。
 以前付き合っていた前の職場の上司が似ていた、もちろん妻子持ち。
つまりは・・・不倫。

哲平が入社して1週間後ミナが「ねぇ千秋、明日の金曜哲平君の歓迎会するんだって、総務にも声がかかったの、一緒に行かない?」と誘ってきた。
同居してる両親は週末から旅行だし、する事ないしヒマんなので「イイよ」と返事をした。


「おつかれさんっす!大沢哲平です。・・・・・えーと、・・・まーヨロシクお願いします!!」短い挨拶のあと乾杯が始まった。場所は全国チェーンの居酒屋。業務部5人と総務から3人の8人での歓迎会。
哲平は周りからどんどんビールを勧められていたけど、アルコールは弱いらしく、結構酔っているようだった。
 業務のドライバー達は3人が家庭持ち、総務は私とミナとお局様の3人。
2次会はカラオケ!って話になり結局業務の哲平を入れた独身二人とミナと私の4人で行くことになった。
「なんか、コンパみたい!」とミナは嬉しそうだった。

 そして、4人はそのまま2次会のカラオケへ。
歌は苦手な私はもっぱらインターホーン係。つまり皆の注文を店に伝える係・・・って事。
ミナはノリノリで大塚愛メドレーなんか歌っている。
哲平は先輩からビールを何杯も注がれかなり酔っぱらっている様子で、リクエストに応えてミナとデュエットを歌っていたりしていた。

 


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